SIBLOG
2016.07.05
『iTunes Store PODCASTランキング』で上位を狙うために配信者が心がけたい4つのこと

ポッドキャストを配信する以上、たくさんの人に知ってほしいし聴いてほしい、そのためにはPODCASTランキングの上位をとりたい!と、配信者なら誰もがそう思っているはず。しかしその順位がどのようにして決められているのか、そのロジックが公開されていないため、ポッドキャスト配信者は皆、特にこれといった方法論を持たずに、色々と試行錯誤をしながら番組配信している、というのが現状だと思います。

(ちなみに僕は過去に「PODCASTランキングがどのように決められているのか知りたい!」という旨のメールをAppleに送り、回答をいただいたことがあるんですが(Appleってそういうところ律儀でやさしい)、全文英語だったので細かなニュアンスまではわからなかったものの、ものすごく丁寧な言葉で「おしえられないの、ごめんね」と書いてありました。)

そんなPODCASTランキングで上位をとるために心がけたい幾つかのことを、週刊トッキンマッシュ! 第076号「ハッカー事件勃発!! 大予言SP」でしゃべったのですが、放送後、特にポッドキャストを配信されている方からの反応が多かったので、あらためてここで、簡単にまとめてみたいと思います。

PODCASTランキングを形成する2つの条件

今これを読んでくれているあなた、「まぁ結局たくさん聴かれているポッドキャストが上位になるんでしょ?」と思っていませんか? そう、正解です。 がしかし、そうは言っても、ランキングが形成されている仕組みも考えずやみくもに上位を目指すなど、目隠しをしたまま戦場へ駆け出すようなもの。(そうなの?) なのでまず、このPODCASTランキングがどのように形成されているのか、について僕なりの推測を2つあげてみたいと思います。(Appleオフィシャルの裏付けは一切ありませんので、あくまで10年間ポッドキャストを配信してきた人が勝手に推測したことだよ、というのを念頭に読んでいただければ幸いです)

1. 配信エピソードの「ダウンロード数」

言わずもがな、やはり配信するエピソードが多くの人にダウンロードされればされるほど、ランキング上位になる可能性は上がります。これは確か。つまりは、定期的に購読してくれるファンの数が増えるほど、安定してランキング上位に表示されやすくなる、ということです。

また、スマホからは閲覧できないのであまり知られていないのですが、実は「トップエピソードランキング」といって、各配信エピソードごとのランキングなるものも存在します。このトップエピソードランキングでは、個別のエピソードごとの順位を確認することができるのですが、

① 配信直後のエピソードが上位を占めている率が高いこと
② エピソードの放送時間には特別な法則がない(長い短いは関係ない)こと

から単純に、一定期間内での「ダウンロード数」から形成されていることが推測されます。なので、こちらを参考にすると自分の配信したエピソード単体が、全体でどのくらいの人に聴かれているのか、が何となくわかります。

*ちなみに『週刊トッキンマッシュ!』の配信直後1日目のダウンロード数が平均して1,000ダウンロード程、その瞬間でも平均してトップエピソードランキングは30位(コメディのみ)くらいです。うーん、まだまだ頑張りがいがあります。

また、このトップエピソードランキングについては、Youtubeで語られるような「エピソードの総視聴時間」が関係している、という推測を立てるブロガーさんもいらっしゃるのですが、上記②の理由と、2016年6月に『TBSラジオのPODCAST』が「マネタイズできないこと」を理由にPODCAST界から撤退したニュースから、僕はエピソードの視聴時間は、関係していないのでは?と考えています。

2. 番組を購読する「新規購読者の数」

つぎに、購読者の中でも新規購読者、つまりは新しく番組を聴き始めたリスナーの数がランキング形成に大きく影響している可能性があげられます。

その理由として、また僕らの配信しているポッドキャスト番組『週刊トッキンマッシュ!』を例に出すのですが、当番組は毎週1回月曜日配信のため、配信直後に比べて週末はダウンロード数が大きく減少します。にもかかわらずなぜか週末の方がランキングが高くなっていることが一つです。 そしてそれよりも説得力を持つもう一つの理由が、新しく配信を開始した新番組は、ランキング上位になる率がとても高いことです。

この新番組の登場で見られる、僕が「ランキングバブル」と勝手に呼ぶその現象は、「新規購読者数の増加はダウンロード数の量よりも価値のあること」とiTunes側が設定しているのでは?と思わせずにはいられません。そしてこれは「新規ユーザー獲得に重きを置く」Appleの性格にも沿っています。

PODCASTランキング上位に行くためには

以上、ざっくりではありますが、なんとなくPODCASTランキングがどのように形成されているかは、つかめてきました。ではいよいよ、それを踏まえた上で僕が具体的に実践すべきだと考える4つのした方がいいと思うことについて書いてみたいと思います。

1. 新規購読者を増やす取り組みや仕組みを徹底すること

まずは番組が知られなければ話になりません。番組を知らない人に向けて発信する努力を徹底することが大事だと思います。 もう既にファンとなってくれた方の満足度を高める作業ももちろんですが、ランクインを目指すのであれば、それ以上に新規購読者を増やす取り組みや仕組みが重要になってきます。 例えば、今やほとんどの人が利用しているTwitterやFacebook、InstagramなどのSNS。とりたてて知名度が高いわけでもない「PODCAST」というサービスを活用しているような方ならSNS利用率の高さはなおさらでしょう。これを使わない手はありません。エピソードの配信以上に、そのエピソードの配信告知などを徹底し、多くの(まだ番組を知らない)人へ向けた露出を継続的にすべきです。

2. 不定期配信ではなく「何曜日の何時から」を明確にする。

つぎに、配信のルーティーンについて、ある程度決まった法則を決める必要性です。 不定期配信にしてしまうと、当然のことながら聴いてくれる方のダウンロードする瞬間が、1週間の中で「まばら」になってしまいます。ランクインするためには、例えば合計1000回ダウンロードされる1エピソードの、その「1000回」をできるだけ同じ時間に集中されるように持って行くことが非常に重要になってきます。

たくさんのポッドキャストを聴くから特に何も考えず自動ダウンロードされてきたものから順に聞いている、というリスナーも一定数いるとしても、継続的にランクインするためには、この「決まった配信ルーティーン」は遵守すべきです。 そしてこれは結果、聴いてくれる方それぞれの「日常生活のルーティーン」にも組み込まれやすくなり、継続的なファン獲得にとってもメリットをもたらしてくれます。

3. 過去の配信エピソードは可能な限り残しておく

そしてこの「決まった配信ルーティーン」にすることと合わせて覚えておきたいのが過去に配信されたエピソードもできる限り全て残しておくことの重要性。 すべての人が、配信されてすぐに聴くわけではありません。途中から聴き始めた人ならなおさら、過去の放送もさかのぼって全部ダウンロードしてくれたりする点も見逃せないでしょう。 番組を購読してくれる人の数は多くなくても、その人数が過去の配信も全てダウンロードしてくれるとなれば、過去の配信エピソード数が増えれば増えるだけダウンロード数の増加が見込めます。つまりはランクインの可能性を高めてくれるのです。

Seesaaなどの無料ブログサービスを使った配信では過去15回程度しか残しておくことができません(2016年現在)。僕はこの部分が非常にストレスで、2014年にWordpressを使った配信に切り替えました。Wordpressなどの自設サーバーを使った配信だと、このあたりが自由に設定できるので、無料サービスを利用している方は(少しハードルは上がりますが)検討してみるのもありだと思います。

4. 1エピソードの時間を短くして配信頻度を多くする

最後に「エピソードの再生時間は特にランクインの条件に関係していない」という推測をもとにするならば、まずはダウンロードされる回数が多くなるような配信を心がけるべきかもしれません。具体的に例をあげて言うと、60分番組を週1回配信するよりも、10分に小分けして週6回配信するほうが、ダウンロード回数だけを見れば多く稼げる、というものです。

しかしこれは配信者の「どのような番組を作りたいか」という想いに依存する部分が大きいので、一概におすすめできないのも正直なところ。(個人的には最低60分程度で、1つのエピソードをきちんと「番組」として構成しているポッドキャスト番組が好きだったりするから) ですが、ランクインしている番組をひとつひとつ見てみると「1回の収録でたくさんの短いエピソードをとりためて、それを短いスパンで小分けに配信しているポッドキャスト番組」が多いことに気づくはずです。 なので、「配信時間とは内容には特にこだわらないから、とにかくたくさんの人に聴いてほしいよ!」という方はそういう配信スタイルにする方が、ランクインだけを目標にするには確率が上がるように思います。

まとめ

以上が、10年間ポッドキャストを配信し続けてきた僕が推測する「iTunes Store PODCASTランキング」で上位を狙うためにしたほうがいいと思うことの全てです。 …と言いながらも、実はまだまだ細かく言えば実践していることは山ほどあります。が、とてもキリがないし、僕ら自身、ランキングトップ10にも入ったことがない(『週刊トッキンマッシュ!』 でコメディ部門 最高11位)ので偉そうなことを言う資格もないしで、もうこのへんでお口チャックしておきたいと思います。

そしてこれだけ長々と語ってきましたが、結局のところ、聴いてくれる人にとって魅力的な番組内容であることは絶対条件です。そして多くの人が聴いてくれるポッドキャストに正解はないと思うし、あーだこーだ策を練るよりも「しゃべっている人が楽しんで配信している番組」、「聴いている人を楽しませようと頑張っている番組」がやはり多くの人の心を掴んでいるのかもしれないなぁ、などと、さいごにちゃぶ台をひっくり返して、濁すお茶すら床にぶちまけてしまうようなことも思ってたりします。 僕自身、10年間配信してきて、まだまだ設定している目標には到達できてない。だから楽しい。

消えゆくメディアと叫ばれ続け、それでもなおしぶとく生き続けるPODCAST。 配信者、購読者ふくめ「ポッドキャストが好きだ!」という人たちみんなで好き勝手楽しんでいきたいですね。

Shibu.ch〈Tocinmash 代表〉
2006年よりポッドキャスト配信を開始。番組のHPやグッズのデザイン・イラスト・音源編集・配信と、トッキンマッシュのほぼ全ての業務を一人で担い、相方のケンちゃんは何もしていない。